初めて、図書館主催の小さな映画会に出掛けた。
「人生、いろどり」。映画の舞台は四国の山奥の過疎の町で、そこで起こった奇跡の実話を基にしているという。
すっかり元気をなくした町で、新たなひらめきがビジネスにつながってゆく成功譚でもあるけれど、私はむしろ個々が自分自身の生き方を見つけていく過程を描いた再生の物語ととらえた。だからこそ引き込まれる。
なにかを新しく始めようという時、不安や迷いもつきまといがちだけれど、それを一蹴してくれるような頼もしい仲間の存在とはなんと心強いことだろう。
自分の心に言い訳ばかりしている人生よりも、一歩踏み出してみよう。やってみなければわからないよ。そしてそこには、いろんな色で彩られた日々がきっとある、と穏やかに語りかけてくれる映画。